冬の定番「鍋料理」。今回は、基本のだしの取り方と、そのだしを使ったレシピをご紹介します。そのほかにも鍋づくりの基本、具を入れるときのコツなどもご紹介していますので、ぜひこの冬の鍋料理の参考にしてみてください!
鶏ガラスープや鰹だしは、顆粒や濃縮タイプの市販品でも十分ですが、シンプルなだし仕立ての鍋は、きちんとだしを取るだけでぐっと味が引き立ちます。いろいろな鍋料理に、ぜひご活用ください!
水…1リットル
昆布…15cm角のもの1枚
鰹節…ひとつかみ(約20g)
❶1リットルの水に昆布を入れて中火にかけ、沸騰する直前に昆布を取り出します。
❷沸騰したら鰹節を入れて火を止め、しばらく置いてキッチンペーパーで漉したらだしの完成です。
【ワンポイントアドバイス】
汁は、煮るほどに味が濃くなるので、最初は薄いと思う程度の味付けにしましょう。味が濃くなったときに汁を薄めるための味をつけていないだし汁、あるいはスープを用意しておくのがベストです。
鍋をつくるときの基本のポイントをご紹介します。ちょっとしたコツで、鍋がぐっとおいしくなりますよ!
具を入れる際は、だし汁の中で具が泳ぐ程度の量に! 具が泳ぐことでうまく熱が回り、おいしくできあがります。また、だし汁が十分に熱くなってから入れるのも基本です。
原則として、以下の順番で鍋に加えましょう。
①だしの素も兼ねる骨付きの魚や鶏
②白菜の茎や大根、ごぼうなど火が通りにくい野菜
③火の通りやすい野菜(葉物やきのこ)や肉、魚
④煮崩れしやすい豆腐、餃子など
⑤さっと煮るだけにしたいしゃぶしゃぶ用の肉や貝類、香味のある野菜
あくは雑味の元なので取り除くべきですが、取りすぎると旨みまで奪われてしまいます。煮立ったらささっと1回、お玉ですくう程度が頃合いです。
煮すぎてしまうと味は落ちていきます。煮上がったら保温程度に火を弱めましょう。
くたくたになった具が混じっていては2回目の具の味が落ちてしまうので、完全に具を取り切ってから次の具を入れるようにしましょう。
鴨せり鍋をつくるときのポイントは、「だし」です。
上記でご紹介した方法でだしを取る際、できればいい鰹節を使って濃くしっかり取ってください。その代わり、鴨は冷凍などの安価なものでOKです。途中、味のついていないだし汁か水を加えて煮詰まらないように気をつけてくださいね。薬味は、ぜひゆずこしょうで! 鴨の旨みが出た汁がとってもおいしいので、シメにはそばを入れてお楽しみください。
鰹節と昆布の合わせだし汁…1300cc
塩…大さじ1
醤油…小さじ2
せり…2把
鴨肉…300g
ゆずこしょう…適宜
❶せりは根を除き、半分に切ります。鴨肉はできるだけ薄切りにします。
❷だし汁は塩主体で醤油を香りづけにし、薄めに仕立てます。
❸鍋で②を煮立たせ、鴨とせりをさっと煮て、汁とともに取りゆずこしょうでいただきます。
たくさん余って「づけ」にしていたブリのお刺身を、ふと思いついて鍋にしてみたらおいしかった!という編集部員からのおすすめ鍋レシピです。ブリの「づけ」がポイントです。
鰹節と昆布の合わせだし汁…1300cc
ブリ…300g(さくで15cmくらい)
長ねぎ…2本
水菜…適宜
塩…小さじ1
醤油…小さじ2
酒…少々
七味唐辛子…適宜
❶ブリを刺身と同じように切り、醤油と酒(分量外)を半々に混ぜたたれに漬け2時間ほど冷蔵庫に入れておきます。
❷だし汁を醤油、塩、酒で調味し煮立たせます。
❸5cmほどに切った長ねぎを入れ、火が通ったら①と水菜を入れてさっと火を通し、七味唐辛子を振りかけていただきます。
※ブリを「づけ」すぎないのがポイントです。
この記事でご紹介したレシピは、クリナップ株式会社が発行しているお客さま向け生活情報誌『365c.(365 カラット)』に掲載されたものです。
食材の分量は、『365c.』編集部による試作時のものです。