育児中のママたちは家事や子育てで大忙し。自分の時間を持つのはなかなか難しいものですが、ママも笑顔でいるために、楽しいことに没頭する時間も大切ですよね。
今回は、育児中でもできる趣味を見つけて楽しんでいるママたちをご紹介します。どんな趣味? どうやって趣味の時間を作っているの? 育児生活のなかに上手に趣味を取り入れるコツは必読です!
いっちゃんママさんが家事に育児にと忙しい毎日を送るなか、楽しんでいるのが「デザイン書道」。1歳と3歳のお子さんがいますが、まだどちらも幼稚園に入っていないため、デザイン書道を楽しむのは子どもたちを寝かしつけた後の深夜か早朝。そのために日中は子どもたちとたくさん遊ぶようにしています。
「体を動かして疲れれば、子どもがぐっすり寝てくれますから。よく私も一緒に寝落ちしてしまいますが……(笑)」
外に出られない雨の日は、室内でお子さんと一緒に墨でお絵描きして遊ぶこともあるそう。
「あちこち汚されるから片付けが大変。だけど、子どもの自由な発想に良い刺激をもらっています」
いっちゃんママさんは子どもの頃、一般的な書道を習っていました。ただし、もともとカッチリとした文字を書くのは苦手。当時から先生に「あなたは楷書よりも、のびのび自由に書くのが向いているね」といわれていたそうです。
一般的な書道では、止めや跳ね、書き順などのルールがありますが、デザイン書道ではそういうルールや固定観念を捨て、自由で斬新な筆文字を書きます。墨1色ではなく、カラフルに色付けすることも。
いっちゃんママさんがデザイン書道を始めたのは4年ほど前のこと。
「流産という悲しい経験をして、心にぽっかりと穴が開いてしまった時期があったんです」
気を紛らわすためにも何か始めたいと思い調べたところ、当時勤めていた会社の近くに書遊びをしてくれる書道教室があることを知りました。大人になってからは書道から遠ざかっていたいっちゃんママさんですが、これをきっかけに再び書道教室に通うことに。
その後、妊娠・出産を経て、一時は教室に通えなくなりましたが、独学の趣味として今もデザイン書道を楽しんでいます。
「書道の段位は取り続けたかったので通信講座に切り替えましたが、ちょっとサボりがち(笑)。子どもたちがもう少し手を離れたら、また教室に通いたいですね」
忙しい日々のなかでもデザイン書道を続けたいと思うのは、「まだ子どもが2人とも未就園児なので、日々育児に追われていますが、書道をしている間だけは全部忘れられる。私にとっては大切なリフレッシュの時間だから」だそうです。
いっちゃんママさんのデザイン書道は、作品作りだけでなく、日々の子どもイベントにも大活躍しています。たとえば、子どもたちの誕生記念日などに「1歳6ヶ月、ぶどうが好き」などの近況を書き、子どもの横に置いて写真をパチリ。こうすると、後で見返したときに一目で何の写真かわかりやすく、いい思い出になるのだそうです。部屋の隅には、キャンプ用品とともに、段ボールに書かれたメニュー表が置いてありました。
「今週末、友人家族とキャンプに行くのでメニュー表をデザイン書道で書いてみました。みんなに喜んでもらえたらいいな」
いっちゃんママさんの隣では3歳の娘さんが楽しそうに筆でお絵描きしていました。いっちゃんママさんの趣味活動をお子さんも一緒になって楽しんでいる様子です。
「出産前までデザインやイラスト関係の仕事に就いていたので、いずれまた仕事に復帰したいと思っています。そのときには、デザイン書道も仕事の一環として活かしていきたいですね」
いっちゃんママさんの夢はまだまだ広がります。
いっちゃんママさんの作品
あにゃこさんがマシュマロフォンダントを習い始めたのは1年前のこと。近所にマシュマロフォンダントの教室があると知ったのがきっかけだそうです。当時のあにゃこさんはアルバイトをしたいと考えていたものの、未就園児の子どもの預け先がなく二の足を踏んでいました。
「だから最初から、いつか自宅でマシュマロフォンダントの教室が開けたらいいなあという気持ちがありました」
一緒に連れて行ったお子さんがとても楽しんでいる様子を見て、マシュマロフォンダントの魅力にはまっていったといいます。
マシュマロと粉砂糖を混ぜたものを、こねたり丸めたりして好きな形にするスイーツデコレーション。カップケーキに乗せるのが定番ですが、クッキーやケーキの飾りにも応用できます。
あにゃこさんによると、マシュマロフォンダントのおもしろさは「思い通りのものが作れるところ」。制作にかかる前に、どんなものが作りたいかスケッチをするのですが、ほとんど描いた通りに完成するそうです。
「お菓子作りには繊細なイメージがありますが、マシュマロフォンダントはまるで粘土細工のように、工作気分で作れるんですよ」
習い始めてから2ヶ月ほどでマシュマロフォンダントの講師資格を取得し、念願の自宅教室もスタートしています。
子どもたちが幼稚園や小学校に行っている間が、あにゃこさんにとっては趣味の時間。その時間になるべく家事を持ち込まないよう努力しています。たとえば、子どもたちはお手伝いをしたがる年頃ですが、あまり手を出されると家事が進みません。そこで、子どもたちが好きなキャラクターのおもちゃの掃除機やキッチンセットを用意しておいて「ママはこっちを掃除するから、あなたはそっちをお願いね!」と機嫌を取りながら毎日を乗り切っています。
マシュマロフォンダント作りは難しい工程が必要ないのも魅力。粘土細工のように作れ、型抜きを使えば小さな子どもでもきちんと仕上がります。あにゃこさんのお子さんも一緒になってマシュマロフォンダントを楽しんでいるそうです。自身の教室では、「子連れの人も気兼ねなく楽しんでほしい」とあにゃこさんはいいます。目が離せない年頃の子どもを連れた人には着色済みの材料を用意しておいたり、一緒に制作できそうな子を連れていれば型抜きでできるデザインを考えたりと、子連れママでも楽しめる工夫をしているそう。
子連れママでも楽しめる場所に、という想いはあにゃこさん自身の体験から生まれました。
「子どもが小さいうちは24時間子供につきっきり。そういう時期に月1回通っていた幼児教室で、他のママたちとおしゃべりするのがすごく息抜きになったんです」
子育て中の主婦にとって、育児以外の時間を持つことが大きな気分転換になると身をもって知ったことが、現在の趣味活動に反映されているようです。
あにゃこさんの作品
あにゃこさんは、マシュマロフォンダントのほかに「スクラップブッキング」のライセンスも取得。趣味活動の幅を広げています。
「スクラップブッキングは、写真を飾るペーパークラフト。下の子が幼稚園に入って時間が割けるようになったので、この講師資格も取りました。それから『ウェットティッシュカバーリング(ウェットティッシュケースのデコレーション)』の講師資格も。やっぱり何かを手作りしたり飾ったりということが好きなんですよね」
さまざまな趣味を持ち、多くの講師資格を持つあにゃこさんですが、自宅で教室を開くことに悩んだ時期もありました。
「もともと人見知りな性格なので、見ず知らずの人を自宅にあげるということがつらく感じられた時期があったんです」
しかし、子育てしながら趣味を続けられるのは嬉しいことだと思えるようになり、無理のない範囲で教室を続けています。あにゃこさんなら今後も上手に趣味を楽しんでいけそうです。
週に2回、朝早くに起きて「朝活ランニング」をしているれめママさん。2人のお子さんが起きてくる前の朝5時から6時ぐらいまでの時間を使い、5kmほどの距離を走っています。れめママさんは販売職に就いていますが、仕事がある日は30分程度、休みの日は1時間程度、近所に住む職場の友人とともにランニングをしているそうです。走る前日の夜、ご主人に予定を伝えておき、「子どもたちが起きてきたらよろしくね」とお願いをして協力してもらっているのだとか。
れめママさんが朝活ランニングを始めたのは半年ほど前のこと。お酒を飲むのが好きで、普段から晩酌をすることの多いれめママさんですが、体型が気になるために何か対策を探していたところ、職場の同僚からランニングをしていると聞き、関心を持つようになりました。ランニングに関する彼女のSNSでの投稿を目にするうち、「自分もやってみよう!」と触発され、一念発起。頑張って半年間続けています。
早朝に起きて自由時間にあてる「朝活」。文字通り、その時間にランニングをすること。早朝から走ることで体が目覚め、交感神経が活性化するとされており、運動後にテキパキと動けるようになります。
もともと早起きが得意でないれめママさんですが、「走る」という目的を作ることで朝起きられるようになったとのこと。
「一人ではなかなか続けられないけれど、友人と一緒なら頑張れますね」
時間があるときには、走った後にコンビニなどに寄って友人とカフェタイムを楽しむこともあるそうです。
朝走ることで生活にメリハリが付き、その後の家事や仕事がはかどると実感している、れめママさん。
「運動するとやっぱり気持ちがいいですね。リフレッシュできるから、ゆったりした気持ちになれます。ランニング後はカリカリすることもなく、夫や子どもたちにもやさしくできる気がします(笑)」
日々の子育てではなかなか「達成感」を感じることが難しいものの、ランニングは「今日は○km走れた!」など成果がわかりやすく、達成感を得られるうえ体力作りにもなっているので嬉しいそう。
「いずれ10km以下のショートマラソンの大会にも参加してみたい」というれめママさんは朝活ランニングをするだけでなく、筋力トレーニングにも励んでいます。「腹筋ローラー」を使ったトレーニングをしたり、自重で行うエクササイズ「プランク(肘から下の前腕とつま先だけで体を支え、腕立て伏せが少し変形したようなポジションを維持するもの)」をしたり。スマートフォンのアプリも活用して楽しみながら続けています。
「子どもに『ママ、筋トレしないの?』ってプレッシャーをかけてもらうこともあるんですよ(笑)」
れめママさんは趣味についてInstagramで発信していますが、かつて友人に影響を受けたように、自身も周囲の人に刺激を与えている様子。「子育てしながら、仕事もして、かつ趣味も楽しんでいてえらい!」などと友人からコメントを寄せられています。
「子育てしていると、『子どもがいるからできない』を言い訳にしがちだけど、時間は意外と自分で作れるもの。趣味を持つことは自信にもつながるし、何より気分転換になるので皆さんにもおすすめしたいです」
朝活ランニングのほか、お菓子作りやDIYなどもたしなむれめママさんですが、とにかく「モノ作り」が大好き。独学でいろいろと趣味を楽しんでいるそうです。
「実は仕事に関しても夢があって。美容師の資格を持っているので、将来はそれを生かして『まつ毛エクステ』のサロンを開きたいんです。技術面の勉強をするために教室に通いたいと思っています。子どもが少し大きくなる4年後ぐらいに実現できればいいな」
れめママさんの活躍の場は、さらに広がっていきそうです。
ランニングを楽しむれめママさん
トレーニング用のグッズ
二人のお子さんと
いかがでしたか? こちらでは趣味を楽しむ3人の女性をご紹介しました。家事や育児をこなしながら自分の時間を持つ姿が素敵ですね。育児中でも趣味を楽しむママの姿は、夫や子どもにきっと輝いて見えるはず! 子育ての合間にできる趣味を見つけて、毎日をエンジョイできるママが増えるといいですね。