長年の企画構想、試作、検証を繰り返して生み出されたCENTRO。デザインや機能へのこだわりだけでなく発売に至るまでの秘話を知ることで、これから始まるCENTROとの暮らしをより楽しんでいただけるかもしれません。今回は、「クラフツマンデッキシンク」「引出しレール」「扉」について各開発担当者に聞いた、開発の裏話やこだわりなどをお届けします。
みなさんは、新しいキッチンでどのようなことをしてみたいですか?
「新しいレシピにチャレンジしてみたい」
「友人たちとホームパーティーをしたい」
「調理道具や器を新しく揃えたい」
「インテリアにもこだわりたい」
など、いろいろな夢があるのではないかと思います。
そんなみなさんの新しい暮らしをサポートすべく、機能・デザインともに開発者たちがこだわり抜いてつくりあげたのがCENTROです。
CENTROのコンセプト「キッチンを暮らしの真ん中に」を叶えるべく、長い年月をかけて考え、究められたデザインや機能。そのうち今回は「クラフツマンデッキシンク」「引出しレール」「扉」の3つについてお話したいと思います。
CENTROを象徴するもののひとつ「クラフツマンデッキシンク」。デザインを担当した山田 真悟(クリナップ株式会社・開発企画部)に、この形が生まれたきっかけを聞きました。
開発企画部・山田 真悟
「もともと、シンクとワークトップは別々のものとしてデザインを考えていました。ですが、あるときシンク・ワークトップ・キャビネットの3つをくっつけてみたところ、ワークトップにシンクが刺さったような独特の形ができたのです」
まるでキューブ同士が刺さったようなデザインは、CENTROの存在感を際立たせている部分のひとつ。
デザイン性だけでなく機能性の高さも兼ね備えていることから、商品化が決まったのだと山田は言います。
「ワークトップとデッキ部(作業スペース)の高低差が5cmあることで、身体をかがめることなくラクな姿勢で作業ができます。さらに、シンクが手前側にせり出しているため、身体を預けることができ腰への負担も軽減されます。サポートプレートで作業スペースを広げることもできますし、デッキ部は調理スペースとしても食器などの水切りスペースとしてもご活用いただけます。ステンレス製でお手入れしやすい点も、使い勝手がいい理由のひとつだと思います」
暮らしの真ん中にふさわしい存在感のあるデザインに、考え抜かれた機能面。そんな意匠性の高いクラフツマンデッキシンクを生み出した山田が思い描く、CENTROでの楽しみとは……
「日々の食事をつくるのはもちろん、広々とした作業スペースを生かしてご家族と一緒に調理をしていただいたり、ご友人とのホームパーティーでCENTROを使っていただいたり、CENTROに合わせたインテリアを楽しんでいただいたり、お客さまの数だけ楽しみ方があると思いますので、『こんな楽しみが生まれました』『こういう空間になりました』というお声をいただけたら、開発者として大変うれしく思います」
引快適な使用感を支えている立役者。それが、「引出しレール」です。
CENTROの引出しには、オーストリア・ブルム社の最上位モデル「レグラボックス」が採用されていますが、現在このレールを使ったキッチンを量産しているメーカーはクリナップのみ。それは、なぜなのでしょうか。開発担当の関 将見(クリナップ株式会社・開発企画部)がその理由を教えてくれました。
開発企画部・関 将見
「レールはキャビネットの構造自体に大きく影響するので、採用するにはキャビネット込みで考えなければいけません。そのため、簡単には取り入れられないのです。また、レグラボックスは最上位モデルゆえに高価です。その点も、量産メーカーが現れない理由に大きく影響しています。ですが、CENTROはクリナップの最上位モデルであり最高の品質をお約束するもの。引き心地も高品質でなければなりません。そういった経緯から、レグラボックスの採用に至りました」
レグラボックスの魅力は、その引き心地のなめらかさにあります。多くのモノを収納しても快適に開け閉めでき、また引出しの取手の端の方を持って引いてもスムーズに引き出すことができます。エレガントともいえるその引き心地は、多くの方からご好評をいただいています。あまりになめらかなので思わず繰り返し開けたくなる、という方もいらっしゃるのだとか。
レール自体はスリムでストレートなデザインなので、CENTROのスマートなデザインを邪魔することもありません。どこに仕込まれているのかわからないほどシンプルでありながら、安心感のある使い心地を感じられるのもこのレールの魅力のひとつです。
「ホットプレートや土鍋、鋳物鍋などの重いモノを収納しても、引き心地が損なわれることはありません。引き出すときはもちろん、戻すときもなめらかなので、食器などの割れモノも安心して収納していただけます。力を入れずに開け閉めできるので、ご年配の方にも快適にお使いいただけるかと思います。ユーザーのみなさんから『感動した』というお声をいただけることが大変うれしく、こだわり抜いてよかったと感じています」
キッチンで最も広い面積を占める「扉」。空間全体の印象に大きく影響するため、最後まで悩まれる方が多い部分のひとつです。
CENTROでは、40種類の扉をご用意。そのラインナップは、どのようにして考えられたのでしょうか。教えてくれたのは、デザインワークをリードした齊藤 隆一(クリナップ株式会社・開発企画部)です。
開発企画部・齊藤 隆一
「最上級キッチンであるCENTROの扉ですので、上質であることは欠かせない条件でした。その上で、ワークトップとの組み合わせをお楽しみいただけるよう、さまざまなデザインを取り揃えました。スタイリッシュでクールな印象のものから、ナチュラルテイストに合うようなやさしい色柄のものまで、インテリアコーディネートしやすいバリエーション豊かなラインナップを意識しています。
キッチンは毎日使う場所ですが、そう簡単に買い換えるものではありません。ですので、お手入れのしやすさや耐久性の高さも重要なポイントだと思っています。長くお使いいただけるよう使い勝手も考慮した上で、ラインナップを考えました」
数ある扉シリーズうち、「00京友禅扉」、「01ステンレス扉」、「02天然木扉」の3クラスのこだわりを齊藤が語ります。
「京友禅扉は、細かな塗料の粒を噴射するガンで、11もの色の層を重ねてつくりあげます。1層1層職人が塗り重ねているのですが、塗料の選定や調合、噴射設定、乾燥まですべての工程で高度な技術が求められる繊細な扉です。見た目の美しさだけでなく、光や熱への耐久性の高さにもこだわっています。
01のステンレス扉は、ステンレスキッチンの専業メーカーとして培ってきたノウハウを生かした扉です。見る角度や光の当たり具合によって異なる表情が楽しめるのは、表面にかけた『スピン研磨』によるもの。独特の光沢が、朝の陽光や夜の照明を美しく反射させて空間を演出してくれます。横方向のラインは右上がりに3度傾けていますが、これはデザイナーのこだわりのひとつです。
天然木の突板扉は、天然素材の質感を大切にしました。ブラックウォールナットの美しい木目を生かしつつムラを出さないように極力薄くした塗装仕上げ、リアルさを表現するために採用した突板ランダム貼りや4辺の斜めのカットなど、天然素材のよさを最大限に引き出すデザインです。
40種類すべての扉に愛着があります。ですので、より長くお使いいただきたいというのが開発者としての思いです。お手入れは、扉に水や油が飛び散った際にはその場で拭いていただくこと。週に一度程度、取手などの細かい部分の汚れを落としていただくこと。このふたつを心がけていただければと思います。
また、みなさんがなぜその扉を選んでくださったのか、どのようなキッチンを思い描かれていたのかなど、扉選びについてのご感想をお聞かせいただけたらうれしく思います」
クリナップでは、CENTROをご購入いただいたお客さまへの特別サービスとして、「取扱説明サービス」(無料)をご用意しています。キッチンの工事完了後、取扱説明員の認定を受けた専門のサービス員がご自宅にお伺いし、正しい使用方法やお手入れ方法を一つひとつご説明いたします。所用時間は約1時間ほど、費用は頂戴しておりませんので、ぜひご利用ください。
お申し込みは、CENTROの取り扱い説明書に同封されている封筒をご確認いただくか、下記のフォームよりお申し込みください。
Webからのお申し込みはこちらからご確認ください>>
新しいキッチンの到着は、新たな暮らしの始まりと言っても過言ではありません。ずっとつくってみたかったレシピにチャレンジしたり、ご友人を呼んでホームパーティーをしたり、新しい調理道具を揃えたり……。
みなさんがこれから始めるCENTROライフが、より快適で楽しいものとなりますように。クリナップは、みなさんの新しい暮らしをサポートいたします。