旬の味覚を月ごとにご案内する【食の歳時記】。5月は、「たらの芽」「トマト」「さくらんぼ」「鯵(あじ)」の4つの食材について、選び方や保存方法、調理のポイントなど、これから活躍する食材をよりおいしく食べていただくための情報をご紹介します。
また、旬の味覚を堪能していただくためのレシピ特集「季節を食べよう」では、「たらの芽」「トマト」を使った2レシピをご紹介! 5月のおすすめレシピをぜひお試しください。
●選び方・見分け方
葉の先が少し開き、緑色が鮮やかで、全体がずんぐりと太いものが新鮮です。
●保存方法
新聞紙で包み、冷蔵庫の野菜室で2〜3日保存できます。
●健康や美容への効果
「山菜の王様」といわれるたらの芽には、たんぱく質が豊富です。また、抗酸化作用のあるカロテンも多く、老化予防に効果が期待できます。
●調理のポイント
水洗いせず、汚れはぬれ布巾で拭き取ります。根元を切り落とし、はかまを取り除いてから調理します。
●選び方・見分け方
ヘタが緑色でピンとしているものが新鮮です。赤い色が鮮やかで、重いものを選びましょう。
●保存方法
ラップで包み、ヘタを下にして冷蔵庫の野菜室で保存します。粗みじんに切って保存袋に入れ、冷凍保存も可能です。その場合は、凍ったまま調理します。
●健康や美容への効果
トマトの赤い色素は、強い抗酸化作用のあるリコピンです。がんや老廃物の予防に効果が期待できます。脂溶性なので油を使って調理すると、吸収率もアップします。
●調理のポイント
生食のほか、ピクルスなどにして保存しておくとサラダやパスタにも便利です。熟したものは、煮込みやスープにしましょう。
●選び方・見分け方
軸がみずみずしい緑色のものが新鮮です。粒が大きく鮮やかな赤色で、ツヤがあるものを選びましょう。
●保存方法
冷蔵に弱いため、風通しがよい涼しい場所に置きます。冷凍保存する場合は軸につけたまま水洗いし、水気を拭き、保存袋に入れます。
●健康や美容への効果
果肉の赤い色素は、抗酸化作用のあるアントシアニンです。目の疲労回復、活性酸素を抑制する作用があります。ビタミンCやクエン酸も含まれており疲労回復や美肌効果に期待できます。
●調理のポイント
食べる1〜2時間前に冷やすと、甘みが引き立ちます。
●選び方・見分け方
目が澄んでいて、エラが鮮やかな赤色をしているものが新鮮です。大きすぎないものを選びましょう。
●保存方法
内臓を取り、塩を振って20分以上置き、表面の水気を拭き取り保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。一尾ずつラップで包み、冷凍保存も可能です。
●健康や美容への効果
「鯵は味なり」といわれるほど、グルタミン酸、イノシン酸などの旨味成分が多く含まれています。血栓を防ぐ効果が期待できるEPAや脳の働きをよくするDHAが多く含まれています。
●調理のポイント
塩焼きや、鮮度の高いものは三枚におろして刺身やたたきにするとおいしくいただけます。
※食材の旬などは、地域や気候などによって異なります。
たんぱく質が豊富な「たらの芽の天ぷら」、抗酸化作用が期待できる「トマトのシンプルサラダ」の2つのレシピをご紹介します。
5月の旬の味を、ぜひご堪能ください。
レシピ監修:管理栄養士・可野倫子先生
たらの芽…30g(5〜6個)
揚げ油…適宜
塩…適宜
レモンなど
[衣]
卵…50g(1個)
冷水…適宜
小麦粉…大さじ2
❶たらの芽の下処理をします。外側の皮を取り除きます。根元の部分は固いので、少し切り落として火が通りやすいように十文字に切り込みを入れます。
❷卵と冷水、小麦粉を合わせて衣をつくり、たらの芽につけます。
❸鍋に揚げ油を中温(170〜180℃)に熱し、②のたらの芽をくぐらせ、2〜3分揚げます。
❹お皿に盛りつけ、塩やレモンなどをお好みで添えたらできあがりです。
★調理のポイント:たらの芽は、香りがとぶので水洗いはしません。 汚れが気になる方は、湿らせたキッチンペーパーなどで拭き取りましょう。
トマト…160g(1個)
たまねぎ(みじん切り)…50g(1/4個)
パセリ(みじん切り)…適宜
[A]
オリーブオイル…大さじ2
酢…大さじ1
塩・こしょう…各少々
❶トマトを縦半分に切ります。切ったトマトを、それぞれ半月切りにします。
❷みじん切りにしたたまねぎとAを合わせます。
❸皿にトマトを盛りつけ②をかけ、パセリを散らしたらできあがりです。
★調理のポイント:パセリのほかに、バジルを散らすのもおすすめです。冷やしておけば、マリネとしていただけます。
このコンテンツは、キッチンを通じた楽しいふれあいの場づくりに貢献するために、食や暮らしに関する情報の収集、調査・分析を行っているクリナップの生活研究部門「おいしい暮らし研究所」が監修をしています。