家族のあり方によって、キッチンのあり方や収納の仕方もさまざま。ライフステージによっても理想の収納や収納についてのお悩みが変わるのではないでしょうか。
これから3回にわたりライフステージごとに使いやすい収納の仕方をご紹介していきます。
第1回は、年少〜9歳のお子さまがいるご家庭向けです。忙しいパパ・ママの負担を減らし、お子さまの安全や成長をサポートする収納をぜひ参考にしてみてください。
大人も子どもも家族みんなで収納をシェア
小さなお子さまがいるご夫婦は、家事に育児に忙しく収納までなかなか手が回らないかもしれませんが、一度収納を整えるとそこにしまえばいいので自然と片付く仕組みができ上がります。
お子さまも料理や片付けに少しずつ慣れ親しんでいくようお子さまも楽しめる収納のポイントをご紹介します。
パパとママ一緒に収納ルールをつくり、共有する
小さなお子さまを持つご夫婦は、協力しながら家事や育児に奮闘されているかと思います。キッチンの収納づくりもぜひ夫婦で取り組みましょう。 どこに何があるのか、夫婦のどちらか一方だけが把握していると、もう片方はキッチンが使いにくく、家事にも参加しにくくなります。何よりふたりにとって使いやすいキッチンになるよう話し合いながら収納を整えたいですね。
安全面のために重いモノは下に収納
重いモノは取り出す際に落下の危険があり、体にも負荷をかけてしまうので、下の方に収納します。ただし、1か所に重いモノが集中して耐荷重オーバーにならないようご注意を!
ラベルを貼って子どもにもわかるように
どこに何が収納されているか、子どもも大人も家族みんながわかるようにラベルを貼ると便利です。お子さまが描いた絵をラベルにすると、楽しみながら片付けを促すきっかけづくりになります。
お子さまコーナーをつくる
料理やお手伝いに関心を持ち始めたらお子さまコーナーをつくってみましょう。キッチンがコミュニケーションの場になり、食育にもつながります。
STEP1 触ってもいいコーナーをつくる
キッチンには危険を伴うモノもあるので安全面が一番心配ですが、「あれもこれも触っちゃダメ」とせっかくのお子さまの関心を削いでしまうのはもったいないですね。ここだけは触ってOKというコーナーをつくり、大人と同じ道具を触れるように普段使わない2軍の道具を集めてはいかがでしょう。道具は軽くて壊れにくいモノを選ぶと安心です。
STEP2 専用コーナーをつくって、お手伝いにもチャレンジ
自分のことは自分でできたり、お手伝いができるようになったら、お子さまが毎日使う食器やお弁当グッズ、お手伝いのときに使う道具などを集めた専用コーナーをつくってみましょう。特別な自分専用コーナーをつくることでお子さまのやる気を引き出します。お子さまが好きなアイテムを選べばお手伝いやお料理がもっと楽しくなるかもしれませんね。安全面には十分配慮し、子ども向けのアイテムを活用しましょう。
給食の献立表は収納の扉の内側に
給食の献立表や予定表などは気になったときにすぐにチェックしたいものですが、リビングからも丸見えになってしまうのも気になりますね。そんな場合は、収納の扉の内側に貼るとすぐに見られて、生活感も隠せるのでおすすめです。マスキングテープで留めれば、毎月の貼り替えも簡単にできます。
学校からのお便りの定位置を決める
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家に帰ったら、学校からのお便りを「自分で置く」定位置を決め、ラベルを貼っておくと、渡し忘れや紛失防止になります。子ども用だけでなく家族の分を用意してもいいですね。
効率の良い収納づくりによって、大忙しのパパ・ママの手助けになれば。そんな気持ちで収納のポイントをご紹介しました。少しでも家族との時間が生まれ、キッチンが家族との団らんやお子さまの成長を見守る場となりますように。
プロフィール

大熊千賀
暮らしStyle代表。住宅収納スペシャリスト、整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト・プロとして活動。また認定講師として育成にも力を入れている。クリナップショールームにて収納リフォームセミナー、他講師を務め、受講者は10年で12,000人超。3児の母でもあり、「笑顔のある暮らし」を目指し、ライフスタイルに合わせた整理・収納法を提唱している。