旬の味覚を月ごとにご案内する【食の歳時記】。10月は、「にんじん」「チンゲンサイ」「梨」「鯖(さば)」の4つの食材について、選び方や保存方法、調理のポイントなど、これから活躍する食材をよりおいしく食べていただくための情報をご紹介します。
また、旬の味覚を堪能していただくためのレシピ特集「季節を食べよう」では、「にんじん」「チンゲンサイ」を使った2レシピをご紹介! 10月のおすすめレシピをぜひお試しください。
10月の食材
人参(にんじん)
1年中販売されていますが、生産量日本一の北海道は秋人参の産地です。色が濃く鮮やかでツヤがあり、茎の切り口が細いものを選びましょう。
●保存方法
ビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で茎を上にして立てて保存しましょう。
●健康や美容への効果
オレンジの色素成分「カロテン」は、英語の「carrot」に由来しています。カロテンは免疫力を高め、皮膚や粘膜を保護し肌の若さを保つ効果が期待できます。
●調理のポイント
皮の下に栄養がたっぷり含まれています。できるだけむかずに調理しましょう。
青梗菜(ちんげんさい)
●選び方・見分け方
葉は肉厚でツヤがあり淡い緑色で、茎がしっかりしていて、株がどっしりしているものが新鮮です。
●保存方法
新聞紙かラップで包み、冷蔵庫の野菜室で立てて保存しましょう。生のまま5cmくらいに切って保存袋に入れ、冷凍保存もできます。
●健康や美容への効果
カロテン、ビタミンC、Eなどが豊富で、抗酸化作用があり、がん予防の効果も期待できます。カルシウムはほうれん草の約2倍、骨粗しょう症予防にもおすすめです。
●調理のポイント
油を使うとビタミン・ミネラル類の吸収力がアップします。炒めものや油を加えた和えものなどがおすすめです。
梨(なし)
おしりの部分がふっくらし、ずっしりと重いものを選びましょう。表面のザラザラがなくなり、なめらかになってきたころが食べ頃です。
●保存方法
乾燥しないようビニール袋などに入れ冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
●健康や美容への効果
大半が水分ですが、たっぷりと含まれる果糖に疲労回復効果が期待できます。
●調理のポイント
シャリシャリした食感とみずみずしさを味わいます。
鯖(さば)
●選び方・見分け方
身が硬く、青光りしていて、目が澄み、腹に黄色の模様があるものを選びましょう。
●保存方法
「鯖の生き腐れ」といわれるほど足が早いので、買ったらすぐに食べましょう。生で食べるときは酢に漬け、しめ鯖にします。
●健康や美容への効果
EPA、DHAが豊富に含まれています。動脈硬化や心筋梗塞などを予防する働きや、脳の活性化に効果が期待できます。
●調理のポイント
調理前に塩を振り、しばらく置いてから表面の水気をふき取り、酒を振りかけると臭みがとれます。
※食材の旬などは、地域や気候などによって異なります。
「季節を食べよう」 (にんじんの辛子明太子和え ほか)
免疫力を高めてくれるカロテンたっぷりの「にんじんの辛子明太子和え」と、抗酸化作用のある「チンゲンサイのオイスターソース炒め」の2つのレシピをご紹介します。10月の旬の味を、ぜひご堪能ください。
レシピ監修:管理栄養士・可野倫子先生
にんじんの辛子明太子和え
【材料】(2人分)
にんじん…150g(1本)
辛子明太子…36g(大さじ2)
酒…大さじ1
水…大さじ1
【つくりかた】
❶にんじんは千切りにし、辛子明太子は皮を除きます。
❷耐熱皿に①と酒、水を入れて混ぜ合わせます。ラップを軽くかけ、電子レンジ(500W1分強)で加熱します。
❸器に盛りつけたら完成です!
★調理のポイント:電子レンジだけでつくれる一品です。電子レンジを使わない場合は、にんじんをサッと茹で、鍋に酒と辛子明太子を入れていり煮にします。にんじんの葉やパセリをあしらうと彩りがきれいです。
チンゲンサイのオイスターソース炒め
【材料】(2人分)
チンゲンサイ…100g(大1株)
ハム…40g(2枚)
しいたけ…30g(2枚)
しょうが…10g(1かけ)
ごま油…小さじ2
オイスターソース…小さじ2
酒…大さじ1
こしょう…少々
【つくりかた】
❶チンゲンサイは4cm位に切ります。ハムは短冊切り、しいたけはそぎ切りに、しょうがはみじん切りにします。
❷鍋にごま油を熱し、しょうがを炒めて香りがでたら、チンゲンサイの茎部、ハム、しいたけの順に炒めます。
❸②にチンゲンサイの葉を加えて炒め、オイスターソース、酒、こしょうで調味します。
★調理のポイント:食べる直前に一気に炒め合わせることがコツです!
このコンテンツは、キッチンを通じた楽しいふれあいの場づくりに貢献するために、食や暮らしに関する情報の収集、調査・分析を行っているクリナップの生活研究部門「おいしい暮らし研究所」が監修をしています。