食と住に深く関わる企業であるクリナップは、現代における“食の大切さや役割”を、皆さまと共に見つめ直すことが大切だと考え、生活研究部門である「おいしい暮らし研究所」が中心となり、聖徳大学様、武庫川女子大学様のご協力のもと「キッチンから笑顔をつくる料理アカデミー」を企画、提供してまいりました。
ここでは、多彩な講師の方からいただいた貴重なご講義や実習の内容をお届けします。
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<食の役割>実習編① 講師:山川 やえ子(カラー&イメージコーディネーター) 聖徳大学オープン・アカデミー(SOA)で色彩やカラーに関する講座を担当。日本色彩学会正会員。 (平成24年3月 講座実施時) |
楽しいテーブルセッティングとは
食材の色、お料理の色はもちろん、食卓を楽しく演出するためや、おもてなしのために五感を満たす食空間を考えてみましょう。視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚を心地よく刺激することが大切です。視覚からは、色はもちろん、形や素材感も瞬時に印象付けられるので“イメージ”はとても大きな部分と言えます。
食卓に関連する“イメージ”とは、広い意味ではインテリアや照明、バックミュージックなども含みますが、今回はテーブルカラ―コーディネートの立場からまとめてみます。
【実習のテーマ】
お気に入りのランチタイム ~ベーグルランチのテーブルセッティングを考えましょう~
テーブルセッティングにTPOはとても大切です。今回は、『お気に入りのランチタイム』というテーマで実習を行いました。比較的イメージを絞りやすいテーマかと思います。皆さんもこれを参考に、お料理をおいしく見せる方法や食卓を楽しく見せる演出に、ぜひ個性を光らせてください。
構成するアイテム
お料理:ベーグルサンド
食器:茶碗、お椀、皿、マグカップ、ティーカップ、コップ など
リネン:テーブルクロス、ランチョンマット、ナプキン など
カトラリー:箸、ナイフ、フォーク、スプーン など
小物:コースター、バスケット、キャンドル、花瓶、人形 など
(木の枝やアクセサリー、折り鶴ひとつでも楽しめます)
テーブルカラーコーディネートのポイント
1. テーマ:だれがいつ、何のために、どんな雰囲気で食べるのか
2. メインカラー(ベースカラ―):メインになるお料理を引き立たせるためのテーマカラー
3. セカンドカラー(アソートカラー、アクセントカラー):メインカラーと組み合わせて効果的な配色になる、メインカラーの次に面積の大きい色
4. 配色のポイント:全体がまとまりのある配色なのか、際立ち感のある配色なのか
5. イメージ:どのようなイメージのテーブルセッティングにするのか
作品づくり
5つのイメージと組み合わせた作品と評価
テーブルセッティングの色選びでは、基調色(メインカラー)、副調色(サブカラー)、強調色(アクセントカラー)を考えると同時にイメージを膨らませていくことが大切です。色の特徴(明るい色か暗い色か、強い・鮮やかな色か弱い色か)を踏まえて、5つのイメージと組み合わせています。
a.ロマンティックでフェミニンなイメージ(明るい色)
b.モダンなイメージ(暗い色)
c.カジュアルなイメージ(強い色)
d.エレガントなイメージ(弱い色)
e.ナチュラルなイメージ(中間的な色)
[つづく]
『食の役割-実習編②「会話がはずむサンドイッチづくり」』を読む>>
この記事は、平成24年に開講されたクリナップ寄付講座「キッチンから笑顔をつくる料理アカデミー」の内容をまとめたものです。