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【歳時記】4月(卯月)ってどんな月?

古くから受け継がれてきた月ごとのさまざまな慣習や行事について解説する【歳時記】シリーズ。今回お届けするのは「4月(卯月)」について。

4月は、仏教やキリスト教にまつわる行事の中から「花祭り」「十三詣」「イースター」の3つの行事を詳しくご紹介します。
さまざまな行事を通じて、春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。

 

【二十四節気】

清明(4月5日〜19日頃)、穀雨(4月20日〜5月4日頃)

※二十四節気とは、太陽の動きをもとに1年を24等分したもので、約15日ごとに季節感を表す名前が付けられています。

 

【和名】

卯月(うづき)、卯花月(うのはなづき)、花残月(はなのこりづき)、夏花月(なつはなづき)

 

【草花】

 

菫(すみれ)

名前の由来は、花の形が大工道具の「墨入れ」に似ているから、という説があります。

 

蒲公英(たんぽぽ)

キク科の多年草。栄養価も高く、食用としてサラダやお茶としていただけます。

※地域や気候などによって異なります。

 

【卯月の由来と伝統行事】

4月の和名は「卯月」。由来は、ウツギの花である「卯の花」が咲く季節(実際の開花期は5~6月)だから、という説が有力です。また、「卯の花」は、その色が似ていることから、おからの別名としても使われています。

4月は入学式や入社式など、新生活がスタートする節目の月です。また、暖かな陽気に誘われ、草花が咲き、動物や虫たちが顔を出し始める季節です。日本を代表する「桜」も西から東へと見頃を迎え、春の訪れを感じます。

二十四節気では5~19日頃を「清明」といいます。これは、命あるものが清らかで生き生きとし、明るい空気に満ちるという意味があります。

この時期に沖縄では、伝統行事「清明祭(沖縄方言で『しーみーまつり』)」が行われます。先祖のお墓を掃除し清め、親戚中が集まり、お花やお酒、かまぼこや昆布や三枚肉の煮付けなどの縁起物を詰めた重箱をお供えします。お供えしたあとはそれらをいただきながら楽しみ、家族の絆を深めます。

 

【そのほかの行事】

 

花祭り(8日頃)

お釈迦様の誕生を祝う行事で、「潅仏会」、「仏生会」、「降誕会」などともいいます。

花祭りでは、季節の花で飾られた花御堂にまつられているお釈迦様へ、甘茶を注ぎお祝いします。これは、お釈迦様の誕生時に九体の竜が甘露の雨を降らせたという言い伝えからきた習わしです。

甘茶は落葉低木のアマチャの葉を乾燥させて煮出した甘いお茶。虫除けや抗アレルギー作用、歯周病予防に効果があるといわれています。

 

十三詣(3月13日〜5月13日)

子どもの成長の節目を祝い、大人になるための知恵や福徳を授かる行事で、「知恵貰い」や「知恵詣」ともいいます。

生まれ干支が巡ってくる年(数え年で13歳)の子どもたちが「虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)」へお参りします。お参りした帰り道は「後ろを振り返らなければ知恵が授かる」との言い伝えがあります。

 

イースター(3月22日〜4月25日)

イースターとは、春の女神である「Eostre(エオストレ)」や春の月名「Eostre monat(エオストレモナト)」に由来するといわれ、イエス・キリストの復活を祝う、キリスト教ではもっとも大切な行事のひとつです。春分の日のあと、最初の満月の次の日曜日、イースターからの7日間が復活祭と決められています。

子どもたちと一緒に、卵の殻をカラフルに彩る「イースターエッグ」をつくったり、大人がイースターエッグを隠し子どもたちが探して遊ぶ「エッグハント」をしたり、そのほかにも殻を割らないよう坂や丘の上から卵を転がす「エッグロール」や卵をスプーンにのせ落とさないよう気をつけながら競う「エッグレース」などを楽しみます。

「イースターエッグ」は、生命の象徴。イエス・キリストが十字架上で亡くなってから3日目に復活したことと、ひよこが卵の殻を破って誕生することをかけているといわれています。

そのほかイースターでは、卵料理を食べたり、十字の飾りをつけた「ホットクロスどを食べたりします。

 

 

『【食の歳時記】4月の旬を感じる食材と料理』を見る>>

 

このコンテンツは、キッチンを通じた楽しいふれあいの場づくりに貢献するために、食や暮らしに関する情報の収集、調査・分析を行っているクリナップの生活研究部門「おいしい暮らし研究所」が監修をしています。

 

 

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