近年の世界的なSDGs推進の流れの中で、私たちクリナップでも持続可能な社会づくりに貢献するための活動を続けています。
取り組むテーマとしては、大きく3つあります。
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気候変動への対応
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資源循環の推進
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水資源の有効活用
さて、2020年10月に日本政府は気候変動への対応として、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しました。 私たちも事業活動の中で、カーボンニュートラルに向けてさまざまな取り組みを進めているところで、具体的には、物流における積載効率の改善や営業車両の低燃費化、エコドライブ推進といった施策により、着実にCO2排出量削減へとつなげています。詳しい内容につきましては、クリナップホームページに掲載しているサステナビリティレポートを、ぜひご覧ください。
このシリーズでは、初回は「加熱調理機器の使い方」、前回は「食器洗い」をテーマに水の節約による温室効果ガス排出量削減をまとめました。そして今回のテーマは「製品仕様とリサイクル」に関わる環境貢献について。クリナップでは、環境貢献にもつながる製品としてステンレスキャビネットキッチンを提案しています。「製品寿命が長いものを」選び、「それを長く使い続ける」ことについて、一緒に考えて参りましょう。
ステンレスは、キッチンに最適なロングライフ素材
クリナップでは、約50年前から構造躯体にステンレスを用いたキッチンを発売し、ロングライフキッチンを提案してきました。
錆びにくく腐食しにくいステンレスは、まさに水や有機物による汚れが生じやすいキッチン空間には最適な素材です。皆さんが日常的に使っているマイボトルの多くもステンレス素材ですが、これも保温性能の高さとともに清潔さ、頑丈さというステンレスの特長により選択されています。そしてマイボトルも、長く使える製品ということで、環境負荷の軽減に大きく寄与しています。
環境省によるデータでは、100回使って廃棄・リサイクルするマイボトルの100分の1回分と、1回使って廃棄・リサイクルするペットボトルの1回分のCO2排出量を比較すると、マイボトルのCO2排出量は、ペットボトルの8分の1以下となるのだそうです。100回どころか、きちんとお手入れしていれば1,000回でも2,000回でも使えることを考えると、これはかなり大きなことだとわかりますね。
キッチンについても同じことで、やはり日常のお手入れやメンテナンス次第で、その製品寿命はさらに延びてゆきます。
日頃のお手入れが長持ちの秘訣
ステンレスキャビネットのキッチンは、腐食したり、内部にニオイが染み付いたりしにくく、耐久性の高い長くお使いいただけるキッチンです。クリナップでは、最初のステンレスキャビネットキッチン【さくらDX】を約50年前に発売しましたが、近年になっても、その耐久性を評価してリフォーム時に【CENTRO】や【STEDIA】を選んでくださるお客さまが少なくないことが、その性能を証明しています。
一方で、それだけ長くお使いになれたのは、お客さまが日々しっかりお手入れし、必要なメンテナンスを続けてくれたからでもあります。錆びにくいステンレスとはいえ、濡れた空き缶を放置などすれば「もらい錆」という現象が起きて、そのままにすれば侵食は進んでしまいます。長くお使いいただけるのも、日頃からのお手入れがあってこそなのです。
クリナップでは、そんなお手入れ・メンテナンスをサポートするため、Kitchentripでお手入れ情報の配信を行い、他にもお手入れ冊子『ぴかぴか読本』をご用意したり、ホームページでお手入れ動画を紹介しています。
また、定期的に必要なメンテナンスや延長修理保証をパックした有料プログラム『クリナップスマイル会員制度』も用意して、20年先もキッチンを笑顔で使えるためのサポートを推進しています。
確実にリサイクルされていくために
ステンレスは廃棄後のリサイクル率が高い素材です。しかもクリナップでは、製造工程で出る端材も含めて100%のリサイクルを目指しております。
そしてさらに、お客さまのお宅で役目を終えたステンレスキャビネットキッチンが、きちんとリサイクルの現場に届くようサポートする「キッチンキャビリサイクルプログラム」を2023年4月から開始しました。当プログラムは、当社の会員制リフォームネットワーク「水まわり工房」の加盟店(リフォームショップ、工務店、販売店など)を通じて、キッチンのリフォーム時に廃棄される旧キッチンの回収とリサイクル事業者への引き渡しを促進します。
クリナップはこれからも、環境貢献度の高いステンレスキャビネットキッチンのさらなる改良を続けるとともに、最終的なリサイクル段階まで見守るための仕組みづくりを続けてまいります。
■『キッチンから考える環境貢献』シリーズ
第1回 「温室効果ガス排出量削減につながる加熱調理の心得」を読む>>
第2回 「食器洗いに気をつけて温室効果ガスの排出量を減らそう!」を読む>>