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キッチンから考える環境貢献-【第6回】木と暮らすことで温室効果ガス削減

作成者: クリナップ株式会社|2026年9月18日

 近年の世界的なSDGs(※1)推進の流れの中で、私たちクリナップでも持続可能な社会づくりに貢献するための活動を続けています。

 クリナップとして取り組んでいるテーマとしては、大きく3つあります。

  1. 気候変動への対応
  2. 資源循環の推進
  3. 水資源の有効活用

 さて、2020年10月に日本政府は気候変動への対応として、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しました。 私たちも事業活動の中で、カーボンニュートラルに向けてさまざまな取り組みを進めているところで、具体的には、太陽光発電や低GHG(※2)(温室効果ガス)排出量のエネルギー転換、物流における積載効率の改善や低燃費の営業車両の採用、そして省エネ活動といった施策により、着実にGHG排出量削減へとつなげています。詳しい内容につきましては、クリナップホームページに掲載しているサステナビリティレポートを、ぜひご覧ください。

 このシリーズの6回目で取り上げるのは、カーボンニュートラルを実現するうえでGHG排出量の削減とともに欠かせない「木による炭素固定」について。当社キッチンの材料としても多用されている「木」を暮らしの中に取り入れることは、心地よい住空間づくりに役立つことはもちろん、その一方で、大気中のGHGを削減することに大いに貢献しています。

※1:SDGs(持続可能な開発目標):2015年に国連で採択された、2030年までに持続可能で豊かな社会を築くための17の国際目標

※2:GHG=Greenhouse Gasの略称

 

CO2は「出さない」だけでなく「吸収する」ことも大切 

  

 地球温暖化の原因となるGHG(温室効果ガス)。その代表的なものがCO2です。カーボンニュートラルに向けてはさまざまな手段でCO2排出量削減の努力が続けられていますが、省エネルギーや再生可能エネルギーの利用など人的努力によってCO2の排出量を減らしても、完全にゼロにすることは簡単ではありません。そこで重要な役割を担うのが森林です。
 木は光合成により大気中のCO2を吸収し、酸素を放出します。そして、吸収したCO2に含まれる炭素を幹や枝、根などに取り込みながら成長していきます。このときに生じるのが「木による炭素固定」です。日本は国土の約3分の2を森林が占める、世界でも有数の森林国。この豊かな森林は、カーボンニュートラルを実現するための大切な存在でもあるのです。

木材から生まれた製品は「炭素の缶詰」

 
 炭素を固定する木の働きは、森の中だけで終わるものではありません。光合成によって取り込まれた炭素は、伐採されて木材になっても、その中に残っています。それゆえ、しばしば森林は「炭素の貯蔵庫」、木製品は「炭素の缶詰」と称されます。大きなものでは木の家。木造住宅が立ち並ぶ地域が「第2の森林」と表現されることもあります。日用品ではテーブルやイスなどの家具、小さなものでは鉛筆や積み木、本やノートなどの紙類も「炭素の缶詰」と言えます。これらを長く大切に使うことで、その間、炭素を木材の中に閉じ込めておくことができます。 

キッチンにも「炭素を閉じ込める木」を

 

 

 私たちの暮らしまわりで最も大きい「炭素の缶詰」は、言うまでもなく木造住宅です。家の柱や梁、床や壁などの内装材にはたくさんの木材が使われています。そして、テーブル、椅子、棚といった家具……、キッチンもそのひとつです。
 クリナップは、そのルーツが「木製座卓」の製造販売でした。そこから培われた木工技術をもとに、ステンレスや人工大理石の加工技術を組み合わせてキッチンが主力商品となりました。このように創業以来「木」に大きなこだわりがあるクリナップでは、システムキッチン「STEDIA(ステディア)」に「居心地の良さ」を提案できる「天然木ワークトップ」をラインナップしています。「天然木ワークトップ」は、木質内装建材のパイオニアである朝日ウッドテック様との共同開発によって生まれたワークトップで、天然木の質感を活かした「挽き板」を使用。中心部には植林木を用い、軽量化と強度を確保しながら、限りある天然木資源を大切に使う構造となっています。その他にシェルフやライフテーブルにも天然木が使われていて、統一感のあるプランが魅力です。
 

■天然木ワークトップ、シェルフ、ライフテーブルが創り出す、明るくて温もりのある「STEDIA」

  

 

 もうひとつが、老舗家具メーカーである飛騨産業様とのコラボレーションから生まれた「HIROMA(ひろま)」です。キッチンテーブルやダイニングテーブルなどに、本格家具にも使われる天然木のホワイトオークを使用しています。「木の温もりあふれる」キッチンとして、高い評価をいただいています。

 

■天然木の温もりを感じられる「HIROMA」

木と暮らすことは、人にも心地いい

 木材を暮らしに取り入れるメリットは、環境面だけではありません。木の香りを嗅いだとき、あるいは木の床や家具に触れたとき、「なんとなく落ち着く」と感じた経験はないでしょうか。こうした感覚についても、さまざまな研究が進められています。
 林野庁は「平成30年度 森林・林業白書╱(1)木材利用の意義」の中で、木材の香りには血圧を低下させるなど体をリラックスさせる作用があることや、木材への接触が生理的ストレスを生じさせにくいことなどを紹介しています。また、木材を内装に使用した空間は、「あたたかい」「明るい」「快適」といった良好な印象を与えるという報告もあります。
 政府広報オンライン「国産木材を利用して、日本の森林を元気に保ちましょう」では、木材・木質の内装や家具、建具が多い寝室では、不眠症の疑いが少なく、やすらぎを感じている人の割合が高かったという調査や、木質化した保育室では、子どもの「イライラ、気が散る」といった状態が見られにくかったという研究例も紹介されています。
 木を暮らしに取り入れることは、環境への配慮だけでなく、毎日を心地よく過ごすための選択にもなりそうです。 

【参考】
◉政府広報オンライン「国産木材を利用して、日本の森林を元気に保ちましょう」
◉林野庁「平成30年度 森林・林業白書」l

 「木づかい」で森と暮らしをつなげよう

 日本の森林、とりわけ人の手によって育てられてきた人工林は、「伐らないこと」だけで守れるわけではありません。育てた木を適切な時期に伐り、木材として利用し、そして新しい木を植えて育てることが大切です。いま日本の人工林の多くは、戦後に植樹された木の多くが利用期を迎えています。木による炭素固定量は木の成長期に最も多く、樹齢を重ねるほど少なくなることがわかっていますから、カーボンニュートラルに向けても、今後ますます「伐って、使って、植えて、育てる」営みは重要です。

 こうした木材利用を広げるため、林野庁では「木づかい運動」を進めています。合言葉は「ウッド・チェンジ」。身の回りのものを木に変える。暮らしの中に木を取り入れる。建物を木造化・木質化する――。木を使うことを通じて、持続可能な社会へ変えていこうという取り組みです。この循環が続くことで森林は次の世代へ受け継がれ、新たな木がまたCO2を吸収しながら育っていきます。
 家を建てるときに木を選ぶ。家具を買うときに木製品を選ぶ。木質素材のキッチンを選ぶ。木の食器や小物を使ってみる。一つひとつは、とても小さな選択かもしれませんが、毎日の生活の中から始める「木づかい」。心地よい暮らしを楽しみながら、森を育て、炭素を固定し、未来の環境にもつなげていきませんか。
 

【参考】 
◉林野庁「木づかい運動でウッド・チェンジ!」

 

■『バスルームから考える環境貢献』シリーズ 

第1回 「温室効果ガス排出量削減に貢献するバスルームと入浴の心得」を読む>>

第2回 「汚れにくく、お手入れしやすいバスルームで環境にいい暮らし」を読む>>

第3回 「あったかくて体にやさしいバスルームで環境にいい暮らし」を読む>>

第4回 「洗濯物の室内干しを、快適・省エネ化」を読む>>

■『キッチンから考える環境貢献』シリーズ 

第1回 「温室効果ガス排出量削減につながる加熱調理の心得」を読む>>

第2回 「食器洗いに気をつけて温室効果ガスの排出量を減らそう!」を読む>>

第3回 「長~く使って温室効果ガスの排出量を減らそう!」を読む>>

第4回 「カンタンおいしい!エコクッキングに挑戦」を読む>>

第5回 「次もまた、ステンレスでサステナブル」を読む>>